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カラスを知り己を知れば百戦殆うからず

カラスを知らずにカラスに勝てるはずがない!

実は私、カラスが大好きです。
こんなことを言うと「そりゃ~カラスがいなきゃ 商売にならんからなッ!」なんて言われそうですが、

   そう言う話ではなくて

   カラスは、なんと言っても賢く、実はとても美しく、ものまねが上手で・・
「ヒナから育てて肩に乗せて歩くのが夢!」 であるくらい本当に大好きな鳥です。

 でも殆どの方が、怖い、汚い、うるさい、不吉などなど、悪いイメージを持たれていて、「カラス」と調べれば、ゴミを荒らすなどの ”害鳥” に分類されています。
 ”害虫” や ”害獣” もそうなのですが、人間にとって都合が悪い生き物は ”害” 、逆に都合が良ければ ‘益” に分類されるのですが、彼らはおそらくこう言っているはずです。
 「人間が勝手にオレたちのすみかに侵出してきて勝手なこと言うな! ”害人”めッ!」


 さて本題に入りますが
   カラスは肉食に近い雑食性で、自然界では動物の死骸、鳥のヒナやネズミなどの小動物や、昆虫、果実などを食し、全ての生き物がそうであるように、カラスも自然界のバランスを保つ上で重要な役割を担っていました。
 ところが人間がどんどんカラスの縄張りに侵出し、エサであった生き物も追い出し、ねぐらだった木を切り倒しました。その結果 寝ぐらは郊外の林などに移っていきましたが、一つだけとても魅力的なものがそこに残されました。

 それは生ゴミ

 そのおかげで自然界よりも楽に食べ物が手に入り、充分な量がお腹を満たしてくれるので、郊外のベッドタウンから町中のレストランに通うようになって、それまでよりも数を増やしていきました。

 でも、人間が出すゴミに頼っているのなら、土曜、日曜日などゴニの回収がない日は何も食べられないのでは? と 不思議に思いませんか?

  ところが

 まず、カラスには”認知地図”という能力が備わっていて、いつ、どこに生ゴミが出され、どこの集積所には美味しい肉が多くあって、こっちの集積所はカラスよけガードが甘い・・などの情報がしっかりインプットされています。
 もちろん”いつ”とは言っても、今日は火曜日、とか、カレンダーまでは認知していないまでも、この地区で生ゴミが出た次の日はあっちの地域、あの地域で出された後は2日間ゴミが出ない、などの情報はしっかり認知しています。

 そしてもう一つ備わっている能力が ”貯食” 。エサがない時のことを考えて食料を隠しておくという習性です。  そうです、土曜、日曜日も困らない能力が備わっているんです。

 どうですか? 人間のゴミ出しとカラスの習性ってシンデレラフィットですよね!

   カラスが ”害” 、と言う前に人間がカラスに最適の環境を作ってしまったことをまず理解する必要があります。


 ただ、そうは言ってもゴミは出さないわけにはいかず、いかにカラスの餌にしないように、不自然に数を増やさないようにするかを考えなければなりません。これは自然のバランスを崩した人間の責務でもあります。

 そこで、
これまでの経験を2つお話します。

○アパートに居住していた時のこと
 8世帯が居住するそのアパートには、コンクリートブロックで3面を囲ったどこでも見られるタイプのゴミ集積所が設置されていて、2.5センチほどの網目のネットで上面がおおわれ、そのまま前面の地面スレスレぐらいまでネットが垂れ下げられていました。
 これは集合住宅などで普通に見られるカラス対処方法?なのですが、カラスは簡単にネットの隙間からゴミ袋を引きずり出してしまい、ほぼ毎回カラスによる散乱被害に遭っていました。
   そこで、ゴミを投入する前面の地面から40センチほどの高さまで、鉄製のアミをはめ込んでみたところ、上側のネットがめくれ上がって隙間が空いていても、カラスは40センチほどの高さのアミを飛び越えて中に入ることもなく、それ以降被害に遭うことはありませんでした。

○持ち回りゴミ集積所で
 目の前のお宅が持ち回りのゴミ集積所になり、ネットをかぶせてカラス対応がされていましたが、ちょうど対象地域で戸建てが新築されて世帯数が増えたこともあって、はみ出るゴミに目を付けるカラスが増えていきました。いつも数羽が真上の電線を陣取り、一日に何度も掃除をさせられるはめに。
 「ネットを大きくしては?」、「隣みたいに棒を取り付けよう」との案も出ましたが、「少し時間を下さい」と対策を引き受けることにしました。

 そして作ったのが「ゴミ出しが楽しみになるネット」の”原型”となる、ネットの四隅をヒモで一箇所に引き上げたもの。 まだ隙間が多くゴミの投入もし難いものでしたが、地面から40センチほどの高さまではネットで覆われた袋状になっていました。
 そして可燃ごみの回収日、いつもの通りやってきたカラスはネットが変わったのに警戒する様子もなくピョンピョンと近づいて、目を付けた袋めがけてネットを突き・・と言うよりは羽を広げながら全身でネットを引っ張り始めました。そうです、カラスは細かいネットの隙間から餌を引き出そうなど非効率なことはせず、ネットをめくってゴミを引っ張り出し、路上で安全を確保しながらゆっくり食事を楽しもうとしているわけです。
 その日、数羽のカラスが同じように挑戦していましたが、どんなに引っ張ってもネットはめくれないので 一羽、二羽・・と飛び去り、そして3~4回目以降は姿さえ見なくなりました。 前述の通りカラスには”認知地図”が備わっていますが、その認知地図からこの集積所が削除されたわけです。


 さて、この2つの例の共通点にお気づきになりましたか?
ガードを重視したのは上ですか? 違いますよね ”横” と ”下” でしたね。

 
 そうなんです、カラスは鳥なので、つい上側からの侵入を防ごうとしがちなのですが、飛んできたカラスがダイレクトにゴミの上に降りることはありません。 必ず地面に降りて ”横” から装置を持ち上げて ”下” から ゴミを引きずり出し、地面の上で物色しようとします。

結論:最もガードすべきは上ではなくて ” 横  と  下 ” 
   最も重要なのは ”ゴミを引っ張り出せないようにすること”


  さあ、 ここまで読んでいただいたら、ご自分の集積所を思い出してみて下さい。

 よく、ネットの一辺に棒を取り付けて柵などの高いところから広く吊り下げている集積所を見かけますが、どこに無駄とスキがあるのか・・ もうおわかりですね。

 カラスを知らずに残念な対応をしていては 人間もカラスも不幸なままです。

 カラスの習性を理解した上でちょっと工夫してみると、これま憂うつだったゴミの回収日が「楽しみな日」に変わりますよ!


  
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